きみよ奇跡の意味を知れ
概要
【初恋×初恋。両片想い。色々あっても甘々溺愛】
【特殊能力・変身・人外・俺様だけど一途なひねくれ攻 × 高貴・頑張り屋・意地っ張りな美形受】
架空のファンタジー世界を舞台にした、ゆっくり関係が深まっていくタイプのラブストーリーです。
そういうのがお好きな方に。両想い→ハッピーエンド後のラブH確約。
☆直接的な行為及びそれなりの意図を持った身体接触があるシーンについては、タイトル横に*印がついています☆
◇ ◇ ◇
「彼」はわたしに特別な悦びを与えてくれる危険な兵器。
「彼」は俺に格別の陶酔をもたらす唯一の騎士。
成望国が有する異形「騏驥」は、人であり馬でありそして兵器である。
そんな騏驥に乗ることを許されているのは、素質を持った選ばれし騎士だけだ。
失われた王家の血を引くリィは、家名復興のため騎士となり、騏驥を駆って手柄を立てることを目指している。
彼が騎乗する騏驥・ルーラン(流嵐)は、圧倒的な能力を誇る無敵の「騏驥」。
その一方、彼の気性の悪さは有名で、周りの人は彼を「最高で最悪の騏驥」と呼んだ。
互いを「特別な存在」だと認め合い、必要としながらも、立場の違いから歪な主従関係を続ける二人。
そんな折、国境近くで次々と奇妙な事件が発生する。
リィとルーランも、それをきっかけに思わぬ事態に巻き込まれ……。
【世界観】
舞台は架空の大陸に存在する成望国。
この国は魔術師を擁するほか、最強の兵器として「騏驥」が用いられていた。
人から強大な馬へ姿を変える「騏驥」は、人の知性と獣の運動能力を持つ無二の兵器として、騎乗する騎士とともに成望国繁栄の一翼を担っている。
【用語】
◇騎士
騏驥に騎乗できるごく少数の選ばれた存在。
ほとんどは貴族の子弟であり、騎士学校を経て騎士になる。
◇騏驥
人であり馬。
ほぼ自由意志で姿を変えられるが、魔術の干渉を受けるのでその限りでもない。
馬の姿の時は、普通の馬よりも遥かに大きな姿になる。また運動能力も高い。
通常は首に付けられている「輪」によって思考と行動を制限される。
生まれながらの騏驥とそうでない騏驥がいる。
特に、王都を示す「白」、陽の「赤」、地の「黒」、溢れる財の「金」、豊かな「緑」は、成望国の素晴らしさの象徴であり、同時に、この国を護り、発展させる立役者となった騏驥への賞賛へ引き継がれていた。
すなわち、
「天寵の白」
「完応の赤」
「始源の黒」
「不臥の金」
「狂悦の緑」
の五変騎(若しくは五変稀)である。
これらの騏驥は特に優れた力を持つと言われ、五色の稀な毛色の騏驥が全てが揃うと吉凶いずれかの変事をもたらすとも伝えられている。
とはいえ、騏驥は国の宝であり、過去に五頭が揃った時も凶事は起こっていないことから、今では慶事であるという認識が大多数となっている。
◇騎兵
馬に乗って戦う兵。
騎士よりなりやすいため、人数も多い。
現時点では貴族でなくともこの職業につく事は可能。
その後手柄を立てれば勲功貴族に叙せられることも。
通常は王立学校の騎兵課程を経る。
もしくは、騎士学校で騎士になれなかったものが就く場合もある。
一般的に騎士よりも格下と思われがちだが、大掛かりな戦いでは騏驥一頭の活躍よりも騎兵の統率の取れた戦い方の方が効果が高いことも多い。
また、騎兵一筋の名門もあるため一概に「騎兵の方が下」とは言えない。
◇魔術師
『塔の十杖』を頂点とする、成望国には欠かせない存在。
予知や物体移動、変化などの特殊な能力を持つ者のほか、魔術の発動の速さ・効果の強さ・ジェムや魔術符と言った媒介作成や条件付けなど、単に「魔術が使える者」とは明らかにステージの違う魔術を使用する事ができる。
【キャラクター】
(名前の前の「◎」は騎士、「○」は騏驥、「・」はそれ以外になります)
◎リィ(丽)
受。
成望国の騎士。
見た目は十代後半。すらりと背の高い、凛とした美形。
長い黒髪に意志の強さが窺える黒い瞳。
成望国が国土拡張を成し遂げた以前に存在した、古千国の末裔。そのため正式な敬称は現在でも「殿下」になる。
が、誰もそう呼ばない。
騎士だった父は現在行方不明になっており、その際に起こした不名誉な事件のため、家名は地の底まで落ちている。
その再興のために騎士となった。
騏驥の騎乗や通常の馬の騎乗に天性の素質があり、騎士学校での成績も優秀。
また剣術に関しても相当な腕前である。弓も得意。
魔術も習得しているため、魔術師ほどではないが魔術も使える。
親の件で腫れ物に触るような扱いを受けるか、いじめられることも多し。
だが人に頼るのが下手で、一人で抱え込みがち。
そのためいささか意地っ張りな性格。
騎士としての特筆すべき(A以上)ステータスは、
バランス A+
柔軟性 A+
さらに、実は騎士の間では知られた「鞭コレクター」「鞭ソムリエ」である。
名のある職人の作ったものなら、一目で誰の作った鞭か判別できる上、持って一振りしただけで良し悪しや騏驥との相性の良さなども判断できる。
自身の使用している鞭の銘は「華雫」。
(鞭の跡が、華が降った跡のように見えるため)
○ルーラン(流嵐)
攻。
騏驥。牡。
人の姿の時の見た目は20歳くらい。
五変稀の一頭である「狂悦の緑」。
光の加減で馬体が緑がかって見える稀少な毛色の騏驥であり、「騎乗者を恍惚に導く」と言われるほどの抜群の乗り心地を誇る。
が、気性に大いに問題がある。
最高で最悪の騏驥とも呼ばれ、そのため、通常は首に一つだけのはずの騏驥を制御する「輪」が右手首と左足首にも付けられている。
この世で唯一の「三つ輪の騏驥」である。
均整の取れた馬体に比類のない脚力。
スピード、スタミナともに抜群で、足場の悪いところでも平気で走る。
乗り味が非常にいいが、それら全ての美点を打ち消すほど気性が悪い。
好き嫌いが激しく気分屋で、基本的にリィ以外は御せない。
人の姿の時も濃茶のような濃緑のような髪色である。瞳は蜂蜜色。
美形だが口が悪い。
林檎が好きで騎士が嫌い。
騎士の判断によって帯剣が許されるが、その技量は騏驥が持つ能力によるところが大きいため、剣術でも無双の強さを誇る。
現在の公式ステータスは、
スピード S+
スタミナ S+
瞬発力 S+
パワー S+
操作性 B+
健康 S
距離 S+
馬場 S+
賢さ D-
気性 D-
◎ガリディイン
通称GD。
男。男前。騎士。
騎士としての、特筆すべき(A以上)騎乗ステータスは、
判断力 A
騎乗騏驥の損傷回避度 A+
父は代々王家に使える騎士の家系で、母親の先祖は他国から嫁いできた姫である名家の嫡男。
異国流の命名法を採っているため、名前が若干特殊。
高位の貴族の家系という重圧を感じつつも、責任感と強い精神力で常に期待に応えている。
リィとは騎士学校の同期。
騎乗競争や剣術で勝ち負けだったリィのことは認めている。
魔術も並行して習得したリィと違い、剣術に重きを置いた。
騎士としての実力は確かで、乗り方も丁寧なため騏驥からも好まれている。
特に牝の騏驥からは非常に人気がある。
深黒茶色の髪に、ほぼ同じ色の瞳。
背が高く、逞しさと共に貴族的な優雅さにも恵まれた男前。
そのため人間の女性からも非常に人気がある。
使用している鞭の銘:「虚」。
(打っても音がせず、また痛くもない。つまり本来の鞭の役割をなさない儀礼上のためだけの鞭であり、強い信頼関係にあり「叩いて合図する必要はない」と確信しているレイ=ジン騎乗時のみ使用する)
その他の騏驥に騎乗する場合は、「奏令」「合」などを使用。
○レイ=ジン(玲静)
始祖の血を引く稀少な騏驥。
牡。人間では18歳くらいの外見だが。
パートナーはGD。
騏驥同士の交配により生まれた生粋の騏驥。
青みがかって光る漆黒の馬体で、五変騎の一頭である「始源の黒」。
全てのパラメーターが高目安定。
忠誠心はとりわけ強く、これは始祖の血を引く騏驥の特徴の一つである。
始祖の騏驥は他の騏驥と違い、騏驥の側からパートナーを選べる特殊な立場。
全ての騏驥の中で最も美しいと讃えられる貌を持つ。
長い黒髪と濃藍色の瞳が特徴。
騏驥としての公式ステータスは、
スピード A+
スタミナ A
瞬発力 A+
パワー A
操作性 S
健康 A+
距離 A
馬場 A
賢さ S+
気性 S+
○ジァン(強)
騏驥。牡。人間の年では50代半ばくらいの外見。
一線は退いたものの、現役時代は公式ステータス・オールAをマーク。
王の騏驥としても活躍する。
若い騏驥の相談役として厩舎に在籍中。
調教師や医師たちとも親しい。
・ニコロ=トゥミ(灯実)=ノク=ネクタ
魔術師で動物のお医者さん。
騏驥大好き。
所属している全ての騏驥の特徴を記憶しているほど。
まだ若いが、騏驥や馬の医師としては非常に優秀で、知識も豊富。
魔術による治療・回復に長けている反面、外科手術は怖くてできない。
魔術師の名家に生まれた純粋な魔術師で、実は希少な存在。
幼いころから能力を評価され、最年少で国の中枢に携わる魔術師たちの集まりである『塔の十杖じゅうじょう』に推されたこともあったが、現場で騏驥に携わりたいという騏驥愛でこれを固辞した過去が。
金色がかった茶の長い髪に金の瞳。
寝ぼけていると髪から魔力が漏電して周囲に影響を与えるほどなので、普段はゆるく髪を結っています。
小柄で細い。
・ヴォエン(博炎)
騎士学校の騎兵学科正教官。
元騎兵隊長。見た目は40代前半。
リィたちの教官だった。
黒茶の髪に濃茶色の瞳。
長身で筋肉質のがっしりとした体格で、一見は強面ですが、実はよく笑います。
愛妻家。
数々の手柄を上げ、勲功領を得たほどの高名な騎兵。
馬の扱いの上手さは白眉であり、彼が慣らせない馬はいないと言われている。
そのため、騎兵たちだけでなく騎士からも尊敬を持って扱われている。
・モス=ウォム(我無)=カドランド
騎士学校と王立学校の教官の一人であり、魔術師。
たびたび魔術研究の旅に出る。
リィにとっては恩師の一人。
魔術師の中でも高位に属し、国内外の移動にほぼ制限がない。
(通常は『塔』の認可が必要)
周辺各国を巡り、魔術研究兼諜報活動を行っている。
老人だが姿は自由に変えられる上、人に見せる姿を偽装できるため、真の姿を知っているものはいない。
・ルュオイン(若音)
騎兵隊長。
代々騎兵隊長を輩出している名門の跡取り。
馬に乗るのが非常に上手く、親しい女性の友人が非常に多い。
面倒見がよく後輩たちからも人気。
ヴォエンと親しく、彼を通してリィとも知り合い。
金色の長めの髪に青い瞳。
背が高くスタイルが良く、見るからに優男だが、見かけを裏切る腕っ節の強さを誇る。
20代後半ぽい外見だが、なぜか本当の年齢を誰も知らない。
○ルシー(留世)
騏驥。牝。人間の姿だと24歳ぐらい。
肩にかかる長さの明るい茶色の髪。ところどころに銀色の差し毛がある。
やや小柄。グラマラスで女性らしい柔らかな肢体。
運動能力は若干見劣りするものの、優しく穏やかな性格のため乗りやすく、多くの騎士に好まれる。
初心者受けも非常によい。
また、その柔らかな性格を買われ、現役の騏驥だが育成施設ではリードホースとして新米騏驥の指導的な役割をすることも。
ルーランにとっては姉のような存在で、彼にしては非常に心を許している。
実家は裕福な商家。一人娘。
騏驥としての公式ステータスは、
スピード B
スタミナ B
瞬発力 B
パワー B
操作性 A+
健康 A
距離 B
馬場 B
賢さ A
気性 S
○ダンジァ(弾加)
騏驥。牡。
人間の姿だと二十歳すぎくらいに見えますが、実際はもう少し若いです。
新人の騏驥だが、年のわりに落ち着いた性格と容姿。
黒茶の髪に黒い瞳。馬の姿になったときは鹿毛。
背が高く体格が良く、穏やかで聡明。
瞬発力や持久力にも優れ、育成時代から評価が高く、調教師からは「若手で一番」と評されている。
リィに乗ってもらうことを熱望していた。
調教師を通じて願いが叶い喜ぶものの、ルーランと比べられているのでは……と不安も抱く。
騏驥としての公式ステータスは、
スピード A
スタミナ 不明(ステータス確定時は遠征未経験のため)
瞬発力 A
パワー B+
操作性 A+
健康 B+
距離 不明(ステータス確定時は遠征未経験のため)
馬場 不明(ステータス確定時は遠征未経験のため)
賢さ A
気性 A+